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2011-05-05 [長年日記]

_ [Gadget] ラップトップを持ち歩くためのカジュアル鞄その1

(スロー) SLOW セルスパンナイロン3Wayバッグ/BEYES

ここ数年、13.3インチ(ワイド)というサイズのラップトップを愛用している。12インチではちょっと狭いが、15.6インチ以上だと持ち歩くには厳しいというところがあって、経験上これくらいがちょうど良いのである。私が今使っているのはASUSのU30JCというやつだが、MacBook Proも13.3のモデルがあったはずだし、世間的にも人気があるんじゃないですかね。

で、これを持ち歩く鞄が欲しいということになるわけだが、スーツに合わせるナイロン製の黒いビジネスバッグなら安いのから高いのまでツクダニにするほどある一方、私の普段着である、シャツにチノパンにスリッポン、みたいなだらしない格好に合うものはあまり無い。リュックやショルダーバッグというのも選択肢の一つだし、実際今までは自転車乗りということもあってクランプラーのバックパック(Karachi Outpostと同じタイプの旧モデルBase Toucher)を長年使っていたのだが、そろそろ手提げメインの鞄も欲しいなあという機運が高まってきていた。加えて、とある事情でちょっとしたお小遣いが出来たのに、この1年ほど仕事が溜まって遊びに行くことすらおぼつかない有様ということもあり、10万くらいは散財してもいいやというヤケクソな気分になっていたのである。結果として、ナイロン鞄と革鞄、まとめて2つも鞄を買う羽目になってしまったのだった。げに恐るべきはネット通販と言えよう。ちなみに10万は越えませんでした。

とりあえずナイロン鞄のほうだが、SLOWxBEYES セルスパンナイロン3wayバッグのタンというのを買った。SLOWという日本の若いブランドが、BEYESというセレクトショップの特別注文(最近では「別注」というのですね)で、通常バージョンとは色や一部素材を変えて作ったもののようである。ちなみにBEYESのECサイトは面白法人カヤックが手がけたと思しく、一風変わっていてなかなかおもしろい。

手提げやショルダーに加え、いざとなったらリュックにもなるという3wayバッグは、いささか野暮ったいとは言え便利な代物で、私などはビジネスバッグと言えば3wayものばかり買っているくらいだが、おかげで先日の大震災でも、職場から自宅まで20km以上歩いて帰るのに大変役立った。とは言え、大方の3wayバッグは黒一色のいかにもビジネスライクなものばかりなのが不満だったのだが、このSLOWのバッグは浅黄色というか山吹色というか独特の色合いで、それだけでもかなり珍しい。セルスパンナイロンという素材についてはよく知らないが、ようするに肌理の粗いざっくりとしたナイロンなので、照明の当たり具合でかなり生地の表情が変わるのも良い。それなりに防水性もあるようだ。懸案のラップトップ輸送問題だが、少なくとも私のU30JCであれば、同じ素材で作られた別売りのSLOWxBEYES セルスパンナイロンバッグインバッグ(L)にぴったり収まる。これにはウレタンパッドのクッションが入っているので、耐衝撃性も若干はありそうだ。ネットブックならB5サイズのSLOWxBEYES セルスパンナイロンバッグインバッグで入るだろうし、ACアダプタを持ち歩きたい人ならSLOWxBEYES セルスパンナイロンバッグインポーチもある。

まあ、普段使いのブリーフケースとしてはやや大きすぎだったり、縫製等は比較的しっかりしているものショルダーベルトのナスカンがプラスチックだったり、重いものを運ぶという実用面に関しては不安が無いわけではないのだが、黒やネイビー以外の色の3wayバッグを探している人にはぴったりだと思う。もちろんヘビーに使っております。

ということで、現実逃避はこのくらいにして次回に続くのである。


2011-05-06 [長年日記]

_ [Gadget] ラップトップを持ち歩くためのカジュアル鞄その2

[ボーデッサン] BEAU DESSIN S.A. トートバッグ OV4087 BD-OV4087 【MADE IN JAPAN(日本製)】

前回の続き。

さて革鞄のほうだが、まあ、そもそも革鞄にラップトップ入れんのかよという疑問は確かにある。革は鞄そのものが重くなりがちだし、強度的にも不安だし、手入れや雨対策も面倒だし。しかし、革ならではの雰囲気には、容易に抗いがたいものがありますなあ。

で、革鞄に関してはいくつか個人的な条件があり、それに応じていくつか候補が挙がっては消えた。まず、ちょっと両手を空けたいということは良くあるので、さすがに3wayとは言わないものの、肩にかけられるショルダーストラップは欲しいというのが一点目の条件。次に、まあ基本はカジュアルということなので、トートバッグでも何ら問題ないのだが、スーツの時も使いたいということもあり、できればブリーフケース・タイプが好ましいというのが二つ目。あと、確かにブリーフケースならエッティンガーグレンロイヤル、トートならコーチのハリソンとか、ダニエル&ボブのやつとか、海外ブランドでそんなに高くはなくて良いものがあるのは重々承知しているけれども、どう考えてもこの手のものの海外のはぼったくりもといオーバープライス気味なことが多いので(単純にブツとしての質からすれば、デザインを考慮しても大体国産の同等品の1.5倍から2倍くらいの値付けだと思う)、出来るだけ日本のブランドのものを買う、というのが三つ目。

最初は、このところ世評が高いM+(エムピウ)の鞄TENERAを買おうと思っていたのだが、ショルダーストラップがつけられないので外れ。M+では他にARMATURAというショルダーストラップ付きの大型トートもあるのだが、これは私の需要からするとサイズが微妙に小さく、U30JCの寸法のラップトップは収納スリーブケースに入れると収まらないのでダメ。国立商店の職人が作るオイルドレザーブリーフも、あらかじめラップトップの収納を考慮した作りが大変魅力的だったのだが、これまたショルダーベルトが無い(最近ショルダーバッグ・タイプのものも出たけれど…)。

どうしたものかと思っていたところ、ひょんなことからボーデッサンのカーペンター(ガーデン)バッグ、OV4086の存在を思い出した。バッファローレザーで作られたショルダーストラップ付き巨大トートである。サイズを確認すると13.3インチPCくらいは軽く入りそうなので、思い切って買ってしまいました(実際ちゃんと入った)。ちなみにOV4087というのもあって、こちらはデザインは同じだが4086より一回り小さい。値段も若干安いが、4087だと13.3インチのラップトップは入らないと思う。Amazonで扱っている店があるのは4087のみ。私はたまたま所用で銀座に行くことがあり、銀座ベルビア館のボーデッサン直営店で買ってしまった。

ボーデッサンはどうでもいい個人的事情から私にとっては思い出深いブランドなのだが、それはそれとして、このタイプのバッグは私がこのブランドのことを知った10年以上前から存在する定番である。かつて知り合いが持っていて常々うらやましがっていたのだが、当時は手が出なかった。あまり重いものを入れると手提げハンドルやショルダーストラップが延びそうで気が引けるが(ただしラップトップを入れるくらいでは大丈夫そう)、革も縫製も頑強に出来ているし、大きなポケットがこれでもかと外面についているので、収容力自体は抜群だ。ペットボトルや長めの折りたたみ傘など大荷物を常時持ち歩く私のような人間にとっては大変便利な鞄である。トートだが一応マグネットやストラップで開口部が閉じられるのも良い。シルエットも色もそんなに派手ではないので、スーツ姿でもそんなに違和感無いと思う。

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2011-05-07 [長年日記]

_ [Jazz] スーパーサックスのキャピトル盤3枚

スーパーサックス・プレイズ・バード(スーパーサックス)

ソルト・ピーナッツ(スーパーサックス)

スーパーサックス・プレイズ・バード・ウィズ・ストリングス(スーパーサックス)

チャーリー・パーカーの神がかったアドリブを譜面に起こし、サックス5管+ブラスでそのままなぞって超高速でハモるというスーパーサックスは、あんなもんジャズじゃねえという人も昔はいたのかもしれないが(実際ジャズというより発想はプログレとかに近いような気がしないでもないが)、私は大好きだ。単純に聞いていて気持ちが良い。主要人物二人が喧嘩してメンツが変わったり、パーカーが演じた曲以外も取り上げるようになったり、しまいにはなぜかヴォーカル・グループが入ったりで、変遷を重ねつつそれなりに長いスパンで活動したグループだが、やはり最初期のCapitol盤3枚が、時期と人選という点で一番ハマっていたと思う。70年代フュージョンの技術至上主義とバップ・リヴァイバル的ノスタルジーを掛け合わせ、それを当時はスタジオ・ミュージシャンをやっていた往年の白人ジャズメンが演るというバランスの妙、ということなんですかねえ。

などとえらそうに言いつつ、私にしても最近まで聞いたことがあったのはデビュー作のSupersax Plays Birdだけだったのだが(3枚の内ではこれしかCD化されていなかったと思う。しかも20年くらい廃盤)、最近になって3枚とも999円とかでCD化された。もちろん大喜びして聞いている。どれもおすすめ。

この手のものは、パーカー・フリークであれば、やはり連中が基にしたアドリブがパーカーのいつどこでの演奏かを当てたいということになると思うが、まあ実のところそんなに難しくないんだけど、例えば一枚目と二枚目のSalt Peanutsは主にパーカーのスタジオ録音でのソロが基になっているのが、三枚目の Supersax Plays Bird With Stringsになるとさすがにネタが尽きたらしく、パーカーの放送録音まで手を出しているなあとか、どうでもいいところで感慨深いのである。しかし、私なんかはパーカーのオリジナル演奏がある程度頭に残っているからおもしろがっているわけだが、パーカーを全く聞いたことがない人がいきなりこれを聞くと、どう思うんだろう。ちなみにこの三枚目にはタイトル通り分厚いストリングスが入っている曲もあり、今のところ最も気に入っているアルバムだ。


2011-05-08 [長年日記]

_ [Jazz] The Coleman Hawkins Album Vol. 1 & 2

コールマン・ホーキンス・アルバム(コールマン・ホーキンス/ジョージ・デュヴィヴィエ/エディ・コスタ/ナット・ピアース/オシー・ジョンソン/サド・ジョーンズ)

コールマン・ホーキンスの熱烈なファンというのが日本ないし世界にどれくらいいるかは知らないが、少なくとも私は結構好きだし、良く聞いている。といってもビバップ期以降のホーキンスの作品は御大ホークよりもサイドマンが聞きどころみたいなところがあって、そうすると別にホーキンスがリーダーじゃなくたっていいじゃんということにもなるのだが、やはり御大がでーんと構えて辺りを睥睨しているからこそ、周囲も引き締まった良い演奏をするという効果があったんじゃなかろうか。

これはホーク晩年の1960年のいつかに録音、発表されたアルバムで、どうも1月末らしいのだが、具体的な日付はよくわからない。私が持っているのは15年くらい前にジムコから出ていた日本盤で、「The Coleman Hawkins Album Vol. 1 & 2」というタイトルの一枚物CDだが、フレッシュサウンド(とその日本盤がDIW)からThe Hawk Swingsというタイトルで出ていたような気もするし、他のレーベルからもCDが無秩序に出ていたような覚えがある。原盤はCrownという廉価版専門のレーベルで、本来は「Coleman Hawkins」と「The Hawk Swings」という二枚のLPに分かれて発売されたものらしいが、そのへんもよく分からない。実は別テイクも結構あるらしく、セッションテープもジムコが出したときに発見されたらしいのだが、その現在のゆくえは不明である。

と、データ的には分からないこと尽くしではあるのだが、メンツに関しては別に分からないことはなく、誰がどう聞いてもエディ・コスタのごりごりうなるピアノとサド・ジョーンズの軽快で伸びの良いトランペット(とたぶんアレンジ)が冴えまくっていて、もうそれだけで良い気分みたいなところがある。特にコスタのピアノがソロもバッキングも最高なので、そこだけ注目して良く聞いた。加えてボトムをジョージ・デュヴィヴィエのぐんぐん弾むベースが支えているので、安定感が抜群。やはりホーキンスのリズムへの乗り方は、彼らのようなビバップの洗礼を受けた連中と組むと今ひとつうまく調和しないのだが、これだけがっちりしたリズム・セクションが付くと、そんなのは全く気にならないのだった。相当リハを重ねたのか、オシー・ジョンソンのドラムスもビシビシ切り込んでいて、これまた気持ちがよい。