My Human Gets Me Blues

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2007-08-10 [長年日記]

_ [Life] 大泉学園駅・和光市駅〜成田空港(京成バス)

たまたま所用で台湾に行ったので、空港からの帰りに使ってみた。片道2800円。

平日午後の便ということで、成田の第1ターミナルを15:40に出発。乗客は7人。

その後高速を延々と走り、17:35に外環の和光インターを降りて17:40には和光市駅、そして18:20に大泉学園駅に到着という感じであった(長久保は誰も降りなかったので通過)。時刻表では18:05着となっていたので、だいたい15分遅れということになりますね。その原因は例によって大泉学園通りの渋滞だ。ルート変えられんもんかねえ。

今回のように大荷物抱えていると、ただ座って昼寝でもしていれば家(の近所)まで帰れる高速バスは圧倒的に楽だ。炎暑の台北をうろうろ歩き回ったせいで靴擦れがひどくなっていたので、そういう意味でもありがたかった。NEXと比べると500円〜1000円は安いし。


2007-08-13 [長年日記]

_ [Music] Live at Cafe Montmartre 1966 / Don Cherry

Live at Cafe Montmartre 1966(Don Cherry Quintet)

最近唐突に復活したESP-Diskの新譜。といっても新録ではなく、かつてはMagneticレーベルから出ていたブートのオフィシャル化(?)だ。ジャケット・デザインのセンスはブートとどっこいどっこいですけれども。

内容はと言えば、名作Complete Communion(Don Cherry)の録音直後、デンマーク・コペンハーゲンの名門クラブ「カフェ・モンマルトル」で行ったライヴ。Complete Communion(Don Cherry)はカルテット編成だったが、ここではヴァイヴのカール・ベルガー(彼はSymphony for Improvisers(Don Cherry)等にも入っていましたね)も加わったクインテットでの演奏である。レパートリーも、ブルーノートにおける前掲の2作や、アーチー・シェップらとArchie Shepp & The New York Contemporary Five(Archie Shepp)で演っていたオーネットの曲などを(断片的に)取り上げている。

テナーがガート・バルビエリなのはComplete Communion(Don Cherry)と変わらずだが、ドラムスはフランス人のアルド・ロマノ、ベースは当時「カフェ・モンマルトル」のハウス・ベーシストだったデンマーク人のボー・スティフと、リーダーのチェリー以外は完全に非アメリカ人で固められたバンドになっている。全部で48分弱。デンマーク・ラジオの放送用マスターが元なので、一部アナウンス等も入っているが音質は大変良い。リマスターの効果か、かなり生々しい音とすら言える迫力だ。

一曲の中にいろいろな曲のテーマを詰め込んでインプロヴィゼーションの種にする、という方法論をこの時期のチェリーは採っているのだが、冒頭飛び出して来るテーマが実はオーネットのAt the "Golden Circle" in Stockholm, Vol. 1(Ornette Coleman)の1曲目Face and Placesだったりして、なかなか面白い。Archie Shepp & The New York Contemporary Five(Archie Shepp)と同様、フロントはフリーに吹きまくる一方、リズム・セクションはあくまでがっちりと4ビートをキープしているし、またフロントにしても実は非常にメロディアスなアドリブなので、フリージャズにアレルギーのある人でも違和感無く楽しめるだろう。というか、特にロマノががんばっているおかげで、これはかなり強烈にスイングする音楽である。伸縮自在のバックに支えられて自由に吹きまくるチェリーとガルビエリの音が気持ち良い。

私はチェリーの音楽に対する姿勢が好きだ。いわゆる「ワールド・ミュージック」に接近した(というかチェリーこそが先駆者なのだが)晩年のフュージョンぽい作品もよく聞いているが、やはりこのあたりの、ジャズの根っこは保ちながらもガチガチの黒人至上主義やひとりよがりのフリーキー・ジャズには陥らず、ナチュラルな歌心を頼りに行く先々のミュージシャンと共演を楽しみ、音そのものから自由でノンシャランな空気が立ちのぼるような演奏に愛着がある。発掘は素直にうれしいです。


2007-08-20 [長年日記]

_ [Gadget] MUCU Pocketbook

最近使い始めたメモ帳。

MUCUというのはどうやら日本のメーカらしいのだが、サイトを見てもどういう来歴の会社なのかさっぱり分からない。私はたまたま池袋のロフトで見かけて購入したのだが、ネット上にもあまり情報がない(ここは結構詳しい)。

若干サイズが縦長で表紙の色が黒以外(グレーとオレンジ)からも選べる、という以外はどう見てもモールスキンパクリそっくりさんで、値段も生意気に1800円と同じくらいしやがるのだな。しかし、立ったままでも見開きで筆記できる硬い表紙に加え、文鎮とか使わなくても180度ペタンと開くとか、

どんな筆記具でも滲まずそれなりに書けるとか、

それでいてあんまり裏写りも無いとか(写真は前ページの裏)、

いくつかあるモールスキンの美点もきちんと真似られている。ただしモールスキンにあるようなポケットは無く、ゴムは別売りのバインディングカード(ゴムのついたしおりみたいなやつ)を買わないと付いてこない。

実のところ、今まで私は、最近猫も杓子もモールスキン使いやがってなんだかおもしろくねーなー、というまことに下らない見栄からモールスキンを敬遠していたのだが、ちょうど良い代替品が見つかってなけなしのプライドも傷つかず、ありがたい限りである。懐はだいぶ傷ついたが。


2007-08-22 [長年日記]

_ [Reading] For Big-hearted, Unbeatable You

最近私が読んだ本を淡々と載せつづけるという企画。Amazonのインスタントストアを作ってみたかったというだけですが…。

今さらながら、ナウでホットな話題本の類をほとんど読んでいないことに気づいて震撼した。儂は時代の流れに取り残されとるな。


2007-08-23 [長年日記]

_ [Music] Everything We Love / Doug Raney & Thorgeir Stubo

Everything We Love(Doug Raney)

昔々あるところに、Prevueという正体不明のCD再発レーベルがあった。10年くらい前までは活動していたようだが、例によってと言うべきか、その後あっさり潰れてしまったらしい(もし違ったらごめんなさい)。

私が知る限りでは、MuseとかXanaduに加えて西海岸や欧州の零細レーベルの諸作をせっせとリイシューしていたのだが、中にはバリー・ハリスのBarry Harris Plays Tadd Dameron(Barry Harris)とか、セシル・ペイン(はどうでもよくて聞き所はデューク・ジョーダン)のBrooklyn Brothers(Cecil Payne)、エルモ・ホープの西海岸トリオもの集成The Beacon and Celebrity Trio Recordings(Elmo Hope)などといった渋い名作の数々が含まれていた。一部に関してはかつて日本で別途CD再発されたこともあるが、どのみち今となっては入手困難なものが多く、一時は中古でPrevueものを見つけるたびに一所懸命買い集めていたものである。

このアルバムもそうしたPrevue再発ものの一枚で、後藤雅洋さんもジャズ選曲指南で取り上げていた。ジミーの息子のダグ・レイニーにジミーの弟子のソルゲイ・スチュベ(?)という2ギターに、ヨーロッパ人のベース(日本でもおなじみイェスパー・ルンゴー)とドラムス(オレ・ヤコブ・ハンセン、よく知らないけどノルウェーでは有名なのかも)を加えたカルテット編成で、スタンダードを中心にじっくりじっくり地味にジミーに弾いている。いかにも日本人受けしそうです。駄耳なのでそもそもレイニーとスチュベの音の区別が付かないのだが、いずれにせよ両者のフレージングはよく似ているのでしょうがない。なぜかリー・コニッツがライナーを書いているのも不思議と言えば不思議。

まあ、ぬるいと言えばぬるいのだが(アップテンポの曲もそれなりにあるのだけれど)、元々2ギターという組み合わせが好きなこともあって、最近は夜(どちらかと言うと朝)寝る前によく聞いている。だからと言って安眠できる状況ではないのですが…。


2007-08-30 [長年日記]

_ [Reading] 俺流プロトコル実装入門 / 今村謙之監修 新里祐教、作久川剛、遠藤正仁 共著

俺流プロトコル実装入門 ~Private Implementation Protocol~(新里 祐教/佐久川 剛/遠藤 正仁/今村 謙之)

先日とある会合で監修者の今村さんにお会いして、この本を頂いた。ミーハーなのでサインまでしてもらった。ちなみに、まだ全然読みきれていません。なにせ600ページ弱もあるんだもの。

SIPからルーティングがらみをごっそり切って簡略化した「PIP」なるプロトコルをでっち上げ、PIPのプロトコルスタックに加えてそれを使ったチャットアプリを作るところまで面倒見ましょう、というのが全体の流れ。ネットワークの基礎的な話から始まり(パケットスニファの使い方含む)、プロトコルの設計(シーケンス図の書き方含む)や仕様策定のかんどころ(RFCの書き方含む)、仕様を元にしたプロトコルスタックの実装、クライアント(チャットアプリ)の設計と実装(Eclipse VisualEditorプラグインの紹介含む)、というふうに、必要になりそうな知識は広く浅くではあるものの(というかどちらかと言えば相当な初歩から)一通り全部カバーしている。本が厚くなるのを恐れずとにかくてんこ盛りに内容を盛り込む、というあたりが、なんだかアメリカの教科書みたい。私はCS系の学部の出じゃないのでよく分からないが(なので元来この本を正当に評価する能力もないのだが)、こういうのを使って大学の学部レベルで授業をやったりすると、きっと教わるほうには相当な刺激になるんでしょうね。まあ、教科書として使うには、書名がくだけすぎのような気がせんでもないけど…。サンプルコードはJavaで書かれているが、私の貧弱極まりないJava知識でもどうにか読みこなせる程度なので大丈夫。

どうでもいいところにいちゃもんをつけるとすれば、65ページでは「TLSも使えるようにします」と宣言しているのに、それっきり暗号化の話が出てこないのが残念と言えば残念。書き忘れたのかな? 通信を考える以上、きょうび経路の暗号化というのは大きな問題になるはずなので。

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_ noritsuna [監修など、いろいろとやったものにございます。 読んでいただいてありがとうございます! まさに、大学の学部生など全く..]