My Human Gets Me Blues

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2006-04-13 [長年日記]

_ [tDiary] プラグインを入れるとエラー

ここのところ、この日記に関して何か作業をしようとするとエラーが出てしまい、かといって深追いする気力も無く、結果として日記ごと放置してしまっていた。エラーというのはたとえば以下のようなものだ。
failed to allocate memory (NoMemoryError)
今日になってプラグインを外したりいろいろ試行錯誤してみたところ、以下のようなことが分かった。 しかし、他の上tDiaryユーザは明らかにもっとヘヴィーな使い方をしているのに、なんでうちだけこんなにサーバに負荷かけるんだろうなあ。そこが分からないとレンタルサーバ換えてもまたダメということになりそうだ。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

_ しばた [自分もアイネットディーですが、同じようなエラーがしばしば発生します。何が原因なんだろう…。]


2006-04-14 [長年日記]

_ [Food] 鯖の塩焼き

最近定食屋で昼飯を食うことが多いのだが、プロと家庭で圧倒的に差があるのは魚の扱いではないかと思う。特に鯖の塩焼きは、家で焼いたものとは段違いだ。家で焼くと皮が生臭くなったりしてどうもうまくいかない。火力の問題なのか、魚そのものの問題なのか、それともなにかコツがあるのかな。


2006-04-15 [長年日記]

_ [Music] Fats Navarro Memorial (aka Fats Bud-Klook-Sonny-Kinney)

ファッツ・ナバロ・メモリアル(ファッツ・ナバロ/ケニー・ドーハム/ソニー・スティット/バド・パウエル/アル・ホール/ケニー・クラーク/モリス・レーン/エディ・デ・ヴェルチュール/アーニー・ヘンリー/ダッド・ダメロン)

ハードコア・ビバップの超名盤。耳が40年代の古い録音に慣れないうちは「なんだこの古くさい音楽は」と思うかも知れないが(私はそうでした)、ナヴァロの奔放でかつ構成美にも満ちた奇跡的なソロは、内容的に全く古びていない。ブラウニーが目標とし、マイルズはついに辿り着けなかった地点がここにある。ジョン・スコフィールドの愛聴盤でもあるらしい。

ところで、昔バド・パウエルのディスコグラフィーを編纂していて気がついたのだが、このセッションには別テイクが存在する。Mythic Soundから出たパウエルの拾遺集Burning in U.S.A., 53-55 / Earl Bud Powellに入っているBoppin' a Riff - Part 2とFat Boy - Part 1がそれで、しばらく私はMemorial収録の本テイクと同じものだろうと思っていたのだが、注意深く聞いてみるとソロを取る順序は本テイクとほぼ一緒(Boppin'〜のほうは中断→tp(ナヴァロ)→p→as→後テーマ、Fat Boyのほうはどちらも前テーマ→as→bs→tp→p→中断だが、本テイクではナヴァロが一人でソロを取るのに対し、別テイクではケニー・ドーハム→ナヴァロの順で分け合っている)なのに、ソロの内容が全然違う。特に後者の別テイクでは、明らかに先行したドーハムを食ってやろうというナヴァロの気合が感じられ、ナヴァロに限れば本テイクをしのぐ出来のソロになっていると思う。弱肉強食のバップ・セッションの恐ろしいところだ。後者本テイクの後半(Part 2の部分)では、なぜかトランペット抜きでフォーバースが延々と続くという展開があるのだが、これはもしかしてナヴァロの仕打ちにキレたドーハムが、スタジオを出てナヴァロと殴り合いの喧嘩でもやっていたからではないか…などと妄想してしまう。

とは言え別テイクは音質も悪いし(たぶんアセテート起こし)、アンサンブルもがたついているので、全体としては本テイクを凌駕する出来とは言えない。おそらくリハーサルの音源のリファレンスコピーがパウエル(というかフランシス・ポードラ)の手元にあったのではないかと思うのだが、昔出ていた「完全版」と称するものにも入っていない貴重な音源であることには間違いない。マニヤな人は血眼で探すことですな。


2006-04-17 [長年日記]

_ [Music] In Europe / Jack Walrath

In Europe(Jack Walrath)

昨年末、来日したミンガス・ビッグバンドを見に行った。正直言ってリーダーやスターが亡くなった後の追善興行の類にはあまり興味がないのだが、さすがに腕利き揃いで聞きどころも見どころも豊富な楽しいステージだった。あの人数だと費用的にいろいろ大変だとは思うが、また来ないかな。

ということで十分満足はしたのだが、それでも何となく物足りなかったのは確かだ。何というか、御大が生きていたころのミンガス・ミュージックには過剰なくらい存在したあのヘンな感じ、「ミンガス臭さ」と言っても良いのだが、そういった訳の分からないドロドロ感があまり感じられなかったのである。現在のバンドメンバによるクレバーで理性的な「解釈」からは抜け落ちてしまうところに、ミンガスのミンガスたる所以があったということなのだろうか。

ただ、一瞬だけミンガス的な空気が場を支配したことがあった。何の曲だったか忘れたが、年食った白人トランペッターがやおらバリバリとソロを取り始めたのである。これがジャック・ワルラスだった。

ワルラスはチャールズ・ミンガスが最後に率いたバンドのメンバだ。御大が亡くなるまで付き合った。当然ミンガスのラスト・レコーディングにも参加し、アレンジ面でも貢献している。その後もいろいろと面白い試みを展開してはいるのだが、一般的なポピュラリティにはあまり恵まれていない。白状すれば、私も去年まで彼自身の名義の作品は聞いたことがなかったのだが、ミンガス・ビッグバンドでの演奏がなかなか良かったので、現在入手可能な作品をいくつか買って聞いてみたのである。その中で、私が見た日のやみくもなソロの迫力に一番似ているかなと思えるのが、この1982年のライヴだ。17分だの14分弱だのと言った長尺の演奏ばかりだが、哀調を込めた曲作り(全曲自作)といい、共演者のレベルの高さといい、ハードバップが好きな方にはお勧めできると思う。ピアノのマイケル・コクランも好演。

しかし、黒人性に帰して語られることが多い「ミンガス臭さ」を、優秀な若手〜中堅黒人ジャズマンたちではなく、結局のところミンガスと共演した「に過ぎない」白人のワルラスが濃厚に持ち合わせているというのは、皮肉なものだと思った。


2006-04-20 [長年日記]

_ [tDiary] tDiary 2.1.4にアップグレード

気がついたら開発版の2.1.4が出ていたので上げた。

_ [Music] After Midnight / Nat King Cole

After Midnight: The Complete Session(Nat King Cole Trio)

別にジャズに限らず、俗に言う「名盤」の多くは伊達にそう呼ばれているわけではない。これなどもナット・キング・コールの代表作として名高いが、改めて聞いてみればそれも納得、やっぱりケチのつけようがないのね。歌も当然べらぼうにうまいが、何と言っても一曲目Just You, Just Meのイントロのピアノが最高にかっこいい。キング・コールのリズム感の良さはウィントン・ケリーに匹敵すると思う。出だしからして絶好調なので、聞く方も気分良く聞き進めることができるというものだ。

4人のゲストにも各々見せ場が与えられているが、特にI Know That You Knowでものすごい切れ味のヴァイオリン・ソロを取るスタッフ・スミスがこれまたかっこいい。ジャズ・ヴァイオリン史上最高のソロと言っても良いのではないか。と言ったってジャズ・ヴァイオリン自体あまり聞いたことがないけれど…選曲もRoute 66みたいなヒット曲からえらい渋いやつまで取りそろえていて隙がない。というか本当に捨て曲がないんだよなあ。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

_ 削除Carrie Fife [削除http://cialis.aec.edu/when-taking-cialis-what-nitrates-a..]


2006-04-28 [長年日記]

_ [Music] Dancing In Your Head / Ornette Coleman

ダンシング・イン・ユア・ヘッド+1(紙ジャケット仕様)(オーネット・コールマン/バーン・ニックス/ロバート・パーマー/チャーリー・エラービー/ルディ・マクダニエル/ロナルド・シャノン・ジャクソン)

先日の来日公演を見に行って以来、しばらくオーネットの旧作群を聞きまくる日々が続いたのだが、こいつだけは慎重に回避して聞かずにいた。理由は簡単で、聞くと本当に脳内に取り憑かれてしまうからだ。CDプレーヤを止めても、頭の中でエンドレスに自動再生されるようになるのである。あのメロディが。

とはいえ、今日は一日都内を動き回って疲労困憊したし、そうでなくても最近は面白くないことが多く、もうどうにでもなれという気分だったので、帰宅早々ついにかけてしまった。おかげさまで、さっきからずっとあのメロディが頭の中で踊っている。まあ、おかげさまで目はぱっちり覚めました。

まじめな話をすれば、これをジャズだと思うから訳が分からなくなるのであって、やや頭がチャレンジャブルな親父が率いるヘンな人たちがやっているファンクだと思ってぼんやり聞けば良い。ハーモロディック理論がどうとかこうとかもどうでもよい。ロックやプログレが好きな人が何の予備知識も無く聞いたほうが楽しめる音楽ではないかと思う。

それにしても、このアルバムで一番愉しい瞬間は、15分以上経ってようやくヴァリエーション1が終わったと思ったら、間髪入れずまた同じ曲のヴァリエーション2が始まって唖然とする一瞬だ。しかしやばいなあ。何度聞いても破壊力抜群です。

なおこの紙ジャケ再発盤には、モロッコ・ジャジューカ市の民族音楽家と共演した音源の別テイクが追加されている(ちょっと前に出た輸入盤にも入っていた)。まあ、このアルバムの価値のほとんどは前半の2曲にあるので正直どうでもいいんですが、これから買う人は注意が必要だ。先年亡くなった、私が尊敬する音楽評論家のロバート・パーマーがクラリネットで参加しているあたりが聞き所と言えば聞き所か。と言っても全然聞こえないのですが。