My Human Gets Me Blues

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2006-08-13 R.I.P. Duke Jordan (1922-2006) [長年日記]

_ [Music] Barney / Barney Wilen

バルネ(バルネ・ウィラン)

ジャズ・ピアニストのデューク・ジョーダンが亡くなったそうだ(UPIの記事)。84歳。終の棲家はコペンハーゲンでしたか。

この人も典型的な伴奏者向きのプレイヤーで、別にリーダー作に良いものがないというわけではないのだが、それでも他人のワキに控えているときのほうが光っていたような気がする。世間的には、やはり絶頂期のパーカー・クインテットで(マイルズにいびられつつも)ピアニストを務めたという経歴がキャリアの頂点と見なされるのだろうが、個人的には、ジョーダンの生涯におけるベスト・プレイはこのバルネ・ウィランのアルバム、とりわけLady Birdにおけるソロだと思う。とりわけ中盤、ブロックコードを使い始めてからの、アイデアが泉のように湧き出てもう手が付けられないという感じがたまらないのです。イントロ作りの名人の名に恥じない素晴らしいイントロも忘れがたい。

_ [Music] Star Eyes / Chet Baker

スター・アイズ(チェット・ベイカー/デューク・ジョーダン/イェスパー・ルンゴー)

一つ前のエントリを書いていて思い出したが、これもまたジョーダンが参加したことで全体がぴりっと引き締まった好例だと思う。トランペットにピアノとベースというドラム抜きの変則トリオ編成、しかも一曲が平気で10分以上という長尺ばかりなので、三人の演奏者がよほどしっかりしていないと間の抜けた感じに聞こえてしまうのだが、押さえるべきところを押さえているのはジョーダンの案外ごついピアノだ。トランペットも吹ける歌手、という程度に軽く見られがちなチェットの、トランペッターとしての圧倒的な凄みが存分に味わえるアルバムでもある。

_ [Music] Two Loves / Duke Jordan

トゥー・ラヴズ(デューク・ジョーダン/マッズ・ヴィンディング/エド・シグペン)

まあ、一枚くらいはリーダー作も挙げないとなんか申し訳ないような気がしたので、これを。特にタイトル曲のTwo Lovesが良い。ソロなのだが、なんとも言えず良い曲です。作曲家としても(しては?)一流でしたね。

どういうわけか、最近のAmazon.co.jpではSteepleChaseのCDの大半が、新品で注文できなくなっているようだ。しょうがないので紙ジャケで出た限定盤のページにリンクしたが、現在では中古扱いで約18000円とかいうべらぼうな値段が付いている。本家Amazon.comならばはるかに安く手に入るので、焦って変な業者から買うことはない。そもそも、あのレーベルは私が知る限りではどんなCDも絶対に廃盤にしないので、慌てる必要はないです。在庫がないと注文から届くまで時間はかかるけど。