2006-08-12 [長年日記]
_ [Gadget] WZR-HP-G54がWBR-G54に?
今日の午後はひどい雨と落雷で、我が家は数度に渡り停電した。すぐ復電したのはいいのだが、後で用があって無線LANアクセスポイントの管理画面を見たら妙な事象が起きていた。
うちのAPはバッファローのWZR-HP-G54 (firmware Ver. 2.41)なのだが、なぜかWBR-G54 (firmware Ver. 2.05)として認識されていたのである。しかも、WBR-G54として認識されているときは、管理者用パスワードやその他の設定項目は全て未設定状態になっている(WZR-HP-G54の設定は引き継がれない)。ようするにパスワードは空だ。最初は他人の家の不用意なAPをうっかりいじったのかと思い焦ったものだが、結局APを再起動したら元に戻った。ちなみに、何度か停電したのでそのたびに調べてみたのだが、停電して最初に復帰すると必ずWBR-G54として認識されるらしい。パスワード等の設定項目は前回WBR-G54として起動したときに設定したものが引き継がれるようだ。一応WBR-G54として動いているときでもAPとしては機能するようである。これまた不思議なのが、電源プラグを引っこ抜くだけでは再現できないということ。
たしかにどちらもファームウェアはGNU/Linuxベースのようだが、どうすればこういうことが起きるんだろうなあ。ようは何が起こるかというと「停電から復旧して気づかないと無線LAN APがパスワード空で全開になっていることがあり得る」ということなので、若干気をつけたほうがいいかも。都内では停電そのものがあまり起こらないので、どうでもいい話と言えばいい話なのだが。
_ [Fun] プログラマの序列
Some Guy Rantingに掲載された図。かなり笑った。
_ [Music] Live at Club Mozambique / Grant Green
ディスコグラフィ上では存在が知られていたが、実際の音としてはいつまで経っても日の目を見ることが無かったグラント・グリーンの未発表ライヴ録音。1971年の録音から35年を経て、ようやく先月ブルーノートから発売された。
なかなか出なかったものには出なかったなりの事情があるわけで、今回のケースではどうやらマスターテープの紛失(というか廃棄)がネックになっていたらしい。結局このCDにはリファレンス・ミックスから起こした音源を収録したようだが、マスタリングが良かったのか、あるいはうちのオーディオが貧弱なせいか、モノラルだということを除けば音質的にはそれほど気にならない(もちろんノイズなども無い)。むしろ、この種の音楽には必須の黒々とした切迫感が前面に出て、なかなか良い音に仕上がっていると思う。
では内容はどうかと言えば、もう何も言うことがありません。朝っぱらからリピートでかけまくっているのだが、良すぎて頭がおかしくなりそうだ。随所にグリーン節炸裂。真っ黒コテコテファンクの極み。デトロイトの「クラブ・モザンビーク」でのライヴ録音と言うと、これまた近年発掘されて度肝を抜かれたロニー・スミスのLive at Club Mozambique(Lonnie Smith)がすぐ思い浮かぶのだが、あれに十分匹敵する迫力である。当時デトロイトに移住して活躍していたグリーンに加え、サックスにヒューストン・パースン(と、あまり有名ではないクラレンス・トーマスとかいう人との二管)、オルガンにロニー・フォスター、そして何と言ってもドラムスにアイドリース・ムハマッドという、この手の音楽を演らせる上ではこれ以上望むべくもないメンツを揃えており、一発モノ系ゴリゴリファンクに当時の流行曲を交えたバランスの良い選曲も良い。この時期はジャズが急速に売れなくなっていたころで、音楽的な内容は良くても売れそうにないからお蔵入りというケースが多かった。おそらくこれもそういう悲運を味わった音源であろう。まあ、当時の人にとってはこういうのは若干食傷気味だったのかも知れませんが、いずれにせよ今となっては暑苦しい今の季節にピッタリの暑苦しい音楽です。熱烈推薦。
どうでも良い話。ライナーでボブ・ベルデンが「1曲目のJan JanはM. Davisという謎の人の曲、マイルズ・デイヴィスではなく詳細不明」とか間抜けなことを書いているが、これは当時デトロイトで活動していたローカルバンド、The Fabulous Countsの1969年のヒット曲だと思う。作曲したのはこのバンドでキーボードを弾いていたモーズ・デイヴィス (Mose Davis)。この曲はLive at the Lighthouse(Grant Green)でも再度取りあげられているのだし、少しは調べりゃいいのにね。