2010-05-05 [長年日記]
_ [Food] スターバックス ヴィア
スターバックスがとうとう出したインスタントコーヒーなんだそうで。友人のアルファブロガー、ヨコタンこと横田真俊氏が絶賛していて、まあ根がミーハーなものだから散歩がてら近所のスタバまで買いに行ったわけです。
コーヒーの評価は個人の味覚に大きく左右されるだろうから、あらかじめ私の個人的好みを述べておくと、
- 基本的にコーヒー好きなので、あれば何でもつべこべ言わずに飲む。紙カップ自販機可。ブラックなら缶コーヒー可(マックスコーヒーくらい開き直っていれば甘くても可)。安物のコーヒーメーカーで保温のまま放置されて煮詰まった、つやつや黒光りする怪しげな液体でも可。ただしデカフは不可。
- とは言え、キリマンジャロやモカのような酸味のあるものはやや苦手。
- 自宅ではたいていマンデリンの深煎りを飲んでいる。ものすごく安い豆ですけど…。コーヒーメーカーはデロンギのゴールドフィルターな奴(デロンギ 保温ポット付コーヒーメーカー CM336N)。何年も使っているがこれは絶対のおすすめ。
という感じ。
1ケース3本(すなわち3杯分)入りで300円というかなり強気の価格設定で、コロンビアとイタリアンローストという二種類がある。とりあえずイタリアンローストのほうを飲んでみたが、お湯を注いだ直後の香りなんかには、おっと瞠目させるだけのものがあるのですね。へえ、ほんとにスタバのコーヒーみたいじゃん、というような。ただ、その香りはこけおどしというか、すぐ無くなってしまうので、後はなんだかしょんぼりしてしまうのだった。
コーヒーそのものの味は、苦味がガツンと強く酸味がほとんどない私好みのもの。とは言え、普通のインスタントとそれほど違いがあるとは言えないと思う。うーん、まあ、諸々総合して考えても、ちと高いんじゃないすか。
_ [Jazz] Thad Jones Eclipse
俗に「積ん読」というが、このところ本当に積ん読積ん聴であって、自宅の机の脇には読んでいない本やらCDやらがうずたかく積もるようになってしまった。なまじちゃんと読んだり聞いたりする時間が無いなら買わなければ良いのだが、どうも私はストレスを物欲の発散で紛らわせるようなところがあるらしく、ちょっと目に付くものがあると後先考えずにAmazonでワンクリックバイしてしまうのである。まあ根がケチなので、どのみちあまり高いものは買わないのだが…。それでもこのところようやく少し生活が落ち着いてきたので、ぼちぼちと溜まったブツを消化しているのである。
で、とりあえず今聞いているのはこのCDなのだが、これはなかなかおもしろい。メル・ルイス(ドラムス)と長らく「サド=メル」ビッグバンドを率いた名アレンジャーのサド・ジョーンズが、唐突に渡欧してデンマーク・コペンハーゲンに住み着いたのは1978年のこと。その後1986年に亡くなるまで何をやっていたんだろうと思っていたのだが、現地でもビッグバンドを結成して演奏を続けていたのですね。そのバンド名がEclipseというわけである。
このCDは1979年のスタジオ録音と1980年のライヴ録音を合わせたものだが、サドはこの後1984年にもう一枚、Three and Oneという作品を残していて、正式にはこちらが遺作となる。ただ、あれはワンホーン・カルテットの作品だったので、ビッグバンドもののリーダー作としてはこれが生涯最後の作品となるわけだ。前半のスタジオ録音もまあ悪くはないのだが、個人的な聞き所はやはり後半のライヴ。正直結構粗いところもあるのだが、ティム・ヘイゲンズ(トランペット)やサヒブ・シハブ(サックス)、ホレス・パーラン(ピアノ)、エド・シグペン(ドラムス)といったなかなか贅沢なメンツを揃えているので、聴き応えは十分ある。特に冒頭を飾るシハブ作のBaby, I Can't Get Over Youという曲が私の好みにどんぴしゃりの脳天気な曲で、思わず何度もリピートして聞いてしまった。最後を飾るサドのMy Centennialもじわじわと次第に盛り上がっていく名演。