2015|08|
2007-11-06 [長年日記]
_ [Music] Brotherhood / Bruce Williams
デブがアルト・サックスを吹いているとなんとなく安心するのだが、論旨がいきなりめちゃくちゃ過ぎますか。でもキャノンボールとか、晩年のマクリーンとか、まあパーカーもそうだけど、ガタイのでかい人が相対的にちっちゃいアルトを吹き鳴らしているというのはなかなか絵になると思うのだが。アルトがお腹に乗るくらいでないといけませんね。
このブルース・ウィリアムズという人はデブな上に吹きっぷりというか踏み込みがなかなか良いのだが、曲作りにも独特のセンスがあって、ソウルフルなタイトル曲などはスタンダードと言っても十分通用する。スタイルも斬新とは言えないが、かといってウィントンの弟子どものような借り物感もあまり無い。黒さの質にジャズというよりはソウルというかR&Bぽいところがあって、そこらへんが個人的に好みである。このまま行けばハンク・クロフォードの後継者となり得るだろう。昨日のティナ・ブルックスではないけれど、昔はこういう個性的な中堅がいっぱいいたのだ。こういう人たちがごまんと存在するくらいでなければ、その分野の隆盛はおぼつかない。これはどんな分野でもそうなのではないかと思う。