2007-07-09 [長年日記]
_ [Rant] とりとめのない話
まあくやしまぎれなんですがついでだから書いておこう。
最近OTPのジャーナルでこんな記事を書いたんだが、そこで以下のような言い回しを用いた。
彼の場合、広告のオファーが来るなどTipping Pointを迎えたのが2006年と言うから、とりとめがつくまでに3年ほどかかったということになろうか。
で、話の中身はともかく、「とりとめがつく」なんて言い回しはねえよどうせ言うなら「目鼻がつく」とかだろバーカ(意訳)というような温かいご指摘を複数いただいたのである。
そんな馬鹿なと思ってでGoogle様にお伺いを立てたところ、なんとてっぺんに来るのは誰あろう私が昔書いた記事だ。どうやらこの表現を口ぐせにして使っているのはネット広しといえども私だけらしい。
この表現については出どころ(?)があって、昔氷川清話を読んだらこういう一節があったのです。
斉彬公(順聖)は、えらい人だったよ。西郷をみぬいて、庭番に用いたところなどは、なかなかえらい。おれを西郷に紹介したものは、公だよ。それゆえ、二十年[十年?]も以後に、初めて西郷に会ったときに、西郷は既におれを信じていたよ。あるときおれは公と藩邸の園を散歩していたら、公は二つのことを教えてくださったよ。それは人を用いるには、急ぐものでないということと、一つの事業は、十年経たねばとりとめのつかぬものだということと、この二つだったっけ。
当人としてはこれを真似ていたつもりだったのだが、いま改めて引用して見ると若干(というか全然)違うのでやはり言い訳にならず切ない。まあ物事は十年経たないととりとめがつかないというのは含蓄がある言葉だ。というか人間の記憶なんて全然あてにならんね。