2004-04-30
_ [OpenSource] Wikiの話
うーん、草野さんがここでおっしゃっておられるようなことは私も考えたのだが、今回の場合はopensource.jpのライセンス訳に関する議論(というか誤訳の指摘)ということでテーマが限定されていたし、ほっといてもなんとかなるかなあと思っていたんですね。ちと甘かったな。
どうやらWikiの主催者がそれなりにアクティヴじゃないと逆にそいつに遠慮してしまうというようなことが起こっていたようで興味深い。まあ連休中にちょっと考えてみます。
_ [Music] Welcome To The Newsroom / V. A.
買った当時はどうもぱっとしねえなあと思い、売り飛ばそうと思って最後のつもりで聞き直していたのだが、聞いているうちに頭が麻痺して気持ち良くなってきてしまい、結局一日中リピートで聞いていた。中身はいかにもありがちな70年代ファンク〜メロウソウルの未発表ものコンピなのだが、発掘の経緯が少し面白い。元となったテープはリュックに詰められてギタリスト、レイ・オビエド(ハービー・ハンコックとの共演歴あり)の家のガレージに25年間も放置されていたらしいのだが、湿気のせいでテープにカビが生えていたそうで、やたら臭うので当初事務所に置けず、一週間陰干しした後洗って再生したら今度はテープがぼろぼろになってしまったという、そこまでして発掘せんでもよかったんではないかという疑問を禁じ得ないような涙ぐましい努力を払ってCD化したそうな。ちなみにそのバカ偉人のサイトはここ。そのような経緯からすればたまげたことに、音質的には(5を除けば)そんなに悪くない。
オビエドがいたElectric ChurchとPlightという全く無名なバンドの録音に加え、やはりオビエドが在籍していたらしいポール・ティルマン・スミス(ボビー・ハッチャースンらと共演した後、Vitamin Eとかいうバンドを結成したドラマー)のバンドの録音も収録。惹句にはそのスミスの「『Sharing』に収録の「Newsroom」と「Back Here Again」のオリジナル・ヴァージョンも収録!」とか書いてあって、どうやらすごいことらしいのだが、そもそもSharingというのを聞いたことがないのでどれくらいありがたいことなのかあまりピンとこない。ちなみにこの2曲は甘口のソウルながらとても良いです。他にヒュー・マサケラの曲などもカバーしている。
一聴ぱっとしない理由はわりと明らかで、ようするにヴォーカリストが今一つ垢抜けておらず、結局「JB尊師やダニー・ハザウェイのあの素晴らしい声に欠けている」ということに尽きると思うのだが、この手のものにないものねだりをしてはいけない。全体にヘタレ感が漂っているとは言え、ぼーっと聞けばなかなかいい感じ。あとamazon.co.jpの写真は小さいのでわかりにくいかもしれないが、ジャケットが強烈にカッコいい。白黒の写真はうまく使うとビシッと決まりますね。
2008-04-30
_ [English] LとR
たかだかA4 4ページの原稿を、こんな時間(いま朝の4時です)になっても仕上げられないので頭に来た。以下は気分転換というか現実逃避のちょっといい話。
私の昔の英語の先生は、「LとRの発音がきちんとできないと海外ではお米の代わりにシラミが運ばれてくる」というようなことを抜かして生徒を脅かしていたものだ。まあ、確かにLice(シラミ)とRice(米)、LとRで大違いではあるが、ライスと言って実際にシラミが皿いっぱい運ばれてきたら、それは発音どころではなくもっと本質的な意味でヤバいところにきてしまったと観念すべきだろう。それはともかく、LとRは、日本人には発音や聞き取りも難しいが、綴りのレベルでも結構難しい。Light/Rightくらいでもうっかりすると間違える。
以前、Saturday Night Fish Fryという曲のタイトルをずっとSaturday Night Fish Flyだと勘違いしていたという話を書いた。土曜の夜に魚飛ぶ、かと思っていたら実はフィッシュフライ、魚の揚げ物(を食べるパーティ)についての曲だったと言うオチだ。同じ曲名の話だと、ボブ・ディランの有名な作品でIt's Alright Ma (I'm Only Bleeding)というのがある。こちらも私は、実のところつい最近までI'm Only Breedingだと思っていて、漠然と何か家畜でも育てる話なのかなあと思っていたのだが、きちんと歌詞を読んでみたらこれが全然違う内容だ。もちろん、「大丈夫さママ、僕は(ギロチンで首を切られて)血を流しているだけ」ということですね。
そういえば、古典的なコンピュータゲームに「ロードランナー」というのがある。黄金を集めつつ穴を掘って敵を埋めていく(あまつさえ生き埋めになっている敵の頭を踏みつけたりもする)大変非人道的な愉しいゲームで、私も昔はよく遊んだものだが、私が知る限り日本人の80%以上はあれをRoad Runnerだと思っているようだ。もちろん、ただの道ではなく「Lode」、金鉱の坑道を駆けめぐるという設定のゲームなので、Lode Runnerが正しい。
最近だと、菊地成孔/大谷能生の大著M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究(菊地 成孔/大谷 能生)を読んでニヤニヤしてしまった。この本は東大駒場で2005年に行われた、天才音楽家マイルス・デイヴィスに関する授業の講義録をまとめたもので、例によって語り口はとても面白いし、内容がいい加減ということもないのでおすすめなのだが、なぜかpp.531の楽譜に「Recture of Miles」と大書してある。たぶんLectureの間違いだろう。どうやら2002年の講演から同じ譜面を使い回しているようなのだが、誰も指摘しなかったのかねえ。なにせ中盤の目玉、オン・ザ・コーナー(マイルス・デイビス/コリン・ワルコット/ジャック・デジョネット/チック・コリア/ハービー・ハンコック/ジョン・マクラフリン)楽曲分析のカギとなる重要な譜面なので、ものすごく目立つのである。
(2008/5/2 追記)現在のtDiaryの仕組み上、ツッコミを入れた人がご本人かどうかきちんと証明する手段はないのですが(まあOpenIDあたりがもうちょっと普及すれば可能になると思うけど)、この記事についている「菊地成孔(本物です)」さんのツッコミは、菊地成孔さんご本人が書いてくださったものです。その旨別途メールを頂きました。
2009-04-30
_ [SFJM] 最近SourceForge.JP Magazineに書いた記事
書いた当人としては新聞の話がおもしろいと思ったんだが、あんまりウケませんでしたなあ。
あと、記事を発表した後で補足というか書き加えたくなることが多いのだが、一度世に出たものに大幅に追記するのもなんなので、このところあまり書いていなかったmhatta のジャーナルに「アフターアワーズ」と銘打って続きというかおまけを書くことにした。いつまで続くことやら。
Before...
_ 菊地成孔(本物です) [ さきほど八田さんにもメール差し上げたのですが、上記のお二人(お一人?)はワタシではありません。とはいえ、本物が出..]
_ 菊地成孔(本物です) [ あ。載せられた。昨日、何度書いてもアップされなかったのでメールを送ったのです。やってみます。昨日書いたものです。↓..]
_ 菊地成孔(本物です) [ しまった(笑)。「あのM直しますか?」じゃないですね。「あのR直しますか?」です(笑)、こういうのを、そのまま載..]