2015|08|
2011-12-28 [長年日記]
_ [Jazz] Pinnacle / Freddie Hubbard
2011年に出た発掘盤では、これを一番良く聞きましたかねえ。1980年、サンフランシスコ「キーストン・コーナー」におけるライヴで、例によって店主のトッド・バラカンが自分の店の機材で録っていた音源なので、ライン録りにありがちなやや痩せた音ではあるけれど、音質そのものは悪くない。
1980年前後のフレディ・ハバードのレギュラー・バンドは、テナー・サックスにデヴィッド・シュニッター、ピアノにビリー・チャイルズという、地味ながら実力のある連中を擁していて、御大のトランペットも唇にトラブルを抱える前で絶好調という、今から思えば相当凄い陣容だったのだが、なぜかリイシューが進んでいなかったので知名度も低かった。数年前にようやく1981年録音でほぼ同じメンツによるMPS盤Rollin'がCD化されて、あれもなかなか良かったが、このライヴ盤のほうが個人的には好きです。細かいことならいろいろケチはつけられるのだろうが、何と言っても場に流れる空気が華やかなのが良い。レパートリーも、大して代わり映えしないとは言えどれも良い曲ばかりで、今やハバード・クラシックと言ってもよいだろう。One Of Another Kindなんかはほんとにかっこいいですね。ゲスト(飛び入り?)のフィル・ラネリンやハドリー・カリマンもがんばっている。