2015|08|
2007-01-30 [長年日記]
_ [Reading] 逃亡日記 / 吾妻ひでお
大ヒットした失踪日記(吾妻 ひでお)(イースト・プレス)、うつうつひでお日記 (単行本コミックス)(吾妻 ひでお)(角川書店)と来て今度は日本文芸社と、装丁は似ているのに全部出版社が違うという不思議な状態だが、この本にはまんがはあまり載っていなくて、前二作の舞台裏を語るインタビューが中心だ。「失踪日記」には途中で吾妻氏の若い頃の話も出てくるので、そのへんは事実上「半生を語る」という感じにもなる(インタビュアーの話の引き出しかたがなかなかうまい)。冒頭の「失踪の地を行く」というフォトセッション(なぜかメイド服来た女の子がいっしょに写っている)では、ホームレス時代に住んでいた場所を再訪。石神井公園とか、東伏見の竹薮とか、田無の陸橋(と文中には書いてあるけどたぶんこれは西原の歩道橋ではないかと)とか、全部うちの近所なので感に堪えない。あんなとこにおったんかい。
まあ、当人が言うように便乗本なのだが、案外おもしろかったです。体調が悪いときに読むにはちょうど良い。