My Human Gets Me Blues

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2006-12-19 [長年日記]

_ [Music] What's Going On / Dirty Dozen Brass Band

What's Goin' On(The Dirty Dozen Brass Band)

先週末は四谷いーぐるの忘年会だった。この忘年会では、参加者が「今年の一曲」を選んでかける、ということになっている。散々迷ったあげく、私がかけたのはこのアルバムの3曲めだった(他の方々がかけた曲のリストはこちら)。毎年すべっているので、今年こそは、と気合を入れて選んだのだが、反応は今ひとつでしたなあ。

タイトルからも明らかなように、これはニューオリンズ・ブラス・バンドの名門ダーティ・ダズン・ブラス・バンド(DDBB)による、マーヴィン・ゲイの超名盤What's Going on(Marvin Gaye)のフルカバーである。背景にあるのは、ハリケーン・カトリーナによるニューオリンズの被災だ。実際にDDBBのメンバの多くも、家や故郷を失っている。

この「力作」としか言いようがないアルバムが成功した理由はいくつかあると思うが、結局のところ、カバーする側とカバーされる側の相性が良かったということに尽きるのではないか。オリジナルのWhat's Going Onが、優しいゲイの声や甘い曲をフィーチャーしつつも本質的に「怒り」の音楽、プロテスト・ミュージックであり、そこに元々骨っぽいところがあるDDBBの個性がうまくはまった、ということなのではないかと思う。もちろん彼らの怒りの対象は、ハリケーン災害に対するアメリカ政府のまずい対応だけに留まるものではないのだろうが…。

云わずもがなではあるが、ハリケーンだのプロテストだのという話はさておいて、単純に聞いておもしろい作品であることは言うまでもありません。