2015|08|
2005-11-01 [長年日記]
_ [Music] Atom Bomb / The Blind Boys Of Alabama
1937年結成という超大御所ゴスペル・コーラス・グループの最新作。この作品の発表直後、結成以来のメンバで最低音を引き受けていたジョージ・スコットが亡くなってしまい、彼の遺作となってしまった。
このグループはキャリアの割に感覚が若く、歌詞さえ瀆神的でなければ(笑)若手の曲でもこだわりなく取り上げる人たちで、従来もスティーヴィーやトム・ウェイツの曲を演ったりしていたが、ここではなんとファットボーイ・スリムの曲(「Demons」)をやっている。プロデュースの勝利ともいえよう。ビリー・プレストンやロス・ロボスのデヴィッド・ヒダルゴが加わった曲もあり、アルバムとしての骨格がしっかりしているのも良い。シャッフル・ビートに乗って暴走する冒頭1曲目から最高潮だ。
昔ピチカートファイヴのトリビュート盤で、デューク・エイセスが「新しい歌」を超かっこよく決めていたが、実力あるベテランが最近の曲を本気で歌うと平均を軽く超えることがあるという好例か。