2004-05-17
_ [Life] COBUILDにおけるhackerの定義
そういえば山根信二さんが「私の場合はハッカーの定義を比較して買います」とおっしゃっていたので、さっそくhackerで引いて見た。
hacker
hacker hackers
1 [N-COUNT]
A computer hacker is someone who tries to break into computer systems, especially in order to get secret information.
2 [N-COUNT]
A computer hacker is someone who uses a computer a lot, especially so much that they have no time to do anything else.
まあ1は論外だが、「ハッカーとはコンピュータ使う以外のことをする暇が全くない奴」という2もなかなか気合いの入った解説と言えよう。
_ [Life] COLLINS COBUILD Resource Pack on CD-ROMをEPWING形式で使う
前々からまともな英英辞典が欲しいと喚いていたのだが、mixiやアソシエイトなどでもらったAmazon.co.jpのギフト券がそこそこ貯ったので COLLINS COBUILD Resource Pack on CD-ROMを買ってみた。最近定番とされるロングマンではなくCOBUILDなのは単なる趣味です。
書籍版コウビルド英英辞典にもCD-ROMは付いて来るのだが、Resource PackにはThesaurus、Grammar、Usageの三つが追加収録されているという。Thesaurusはシソーラスだが、じゃあ他のふたつはなんだというと、以下のようなものだ。
_ Grammarのサンプル
6.8 beginning af clause for emphasis
You can emphasize the adjunct by placing it at the beginning of the clause, in front of the subject.
・ Gently Fanny leaned forward and wiped the old lady's tears away.
・ In his excitement Billy had forgotten the letter.
_ Usageのサンプル
free - freely
no controls
You use free as an adjective to describe activities which are not controlled or limited.
・ Within the EC there is free movement of labour.
・ ...a free press.
You do not use free as an adverb with this meaning. Instead you use freely.
・ We are all comrades here and I may talk freely.
という具合で、Grammarは文法の説明、Usageは用法に関する細かい注意というわけです。こういうのとシソーラスを電子情報として欲しければ、Resource Packを買わなければならない。私はシソーラスもよく使うのでResource Packを買ったのだが、まあ普通は書籍版で十分かも。
さて、そのままでは独自形式だし、Windows上で使いたいわけでもない。ゆえにこいつをEPWING形式に落としたいわけだが、RubyでCOBUILD変換スクリプトを書いた方がいらっしゃるので、これを使わせていただく。このスクリプトによりEBStudioが理解できる形式(まあ実態はHTMLなんですが)にまず落とし、さらにEBStudioでEPWING形式に変換するという手順を踏むわけだ。なおEBStudioはシェアウェアだが、たかだか1000円ちょいなのでさくっと払っておく。なおスクリプトの実行自体はGNU/Linux上(Ruby 1.8.1)でも何の支障もなく行えた。
細かい手順はスクリプト付属の説明書を見れば分かるが、時間としては本体とWordbank合わせてCeleron 700MHz、メモリ512MBのマシンで3-40分といったところ。要したディスク領域は80MBくらいだ。これをWindowsに持っていき、EBStudioにかけるとEPWING形式のCOBUILDができあがる(こちらはほとんど一瞬)。ebzipをかけた(squeezeはかけていない)最終的なファイルサイズはCOBUILD本体が約20MB、Wordbankで約120MBと案外大したことがない。なお、図版も取り込みたければ変換スクリプトがディレクトリ img/の中に出す *.gif をJPEGに変換しなければならないのだが、これはImageMagickのmogrifyを使って
$ mogrify -format jpg *.gif
とかやれば簡単だろう。
_ 項目のサンプル
free ***
free freer freest frees freeing freed
1 [ADJ]
If something is free, you can have it or use it without paying for it.
・ The seminars are free, with lunch provided.
・ ...a free brochure with details of gift vouchers.
free of charge: see charge
COBUILDは癖の強い辞書だと言われるが、紙媒体でずいぶん長いこと使っているせいか個人的にはあまり違和感がない。特によく言われるのが、このサンプルでも見られるような「If なんとかかんとか」という説明口調のようだが、まあこれはこういうものなので慣れるしかあるまい。電子化してみると、案外例文集のWordbankに使いでがあることに気づいた。
2010-05-17
_ [Jazz] Very Live At Buddy's Place / Buddy Rich
バディ・リッチと言えばビッグバンドだが、小編成のコンボでの作品もいくつか残している。これもその一つ。70年代に経営していたクラブ「バディーズ・プレイス」での74年録音のライヴだが、ハービー・ハンコックのごりごりファンクChameleonの直後にカウント・ベイシーのスイング・ジャズ定番Jumpin' At The Woodsideが来て、他にもホレス・シルバーの名曲Nica's Dreamをやってみたりと誠に節操のないレパートリーを、マイルスのバンドに参加する直前のソニー・フォーチュンがアルト、ウディ・ハーマン楽団にいたサル・ネスティコがテナー、ケニー・バロンがピアノ(一曲だけ別の人)、アンソニー・ジャクソンがベース、そしてジャック・ウィルキンスがギターという、それなりに豪華なんだがあまり一貫性が感じられないメンツで演奏している。ちなみに黄色いタートルネックに真っ白なスーツというバンドの怪しいユニフォーム(おそらく特注)はピエール・カルダンのデザインらしい。内容としては、とりあえずリッチのドラミングはいつもながら快調なので、それだけでも十分楽しめます。
_ [Jazz] I Remember You / Hank Jones
ハンク・ジョーンズが亡くなったそうだ(朝日新聞の記事)。2月にも来日してライヴを行うくらい元気だったので急死と言えば急死だが、享年91歳というからこれはもう大往生の部類だろう。これでデトロイトが生んだジョーンズ三兄弟は、次弟サド(1986年没)、末弟エルヴィン(2004年没)、長兄ハンクの順で全員天に召されたことになる。
個人的には90年代以降何度か生で見る機会があったが、なまじ全盛期(といってもこの人の場合、1930年代(!)からコンスタントに活躍してきたので、いつが「全盛」期なのかよく分からないのだが)の細かいところまで神経が行き届いた素晴らしさを知っているだけに、晩年の自動ピアノのような演奏はやや寂しさの残るものだった。いかにもハンクらしい良さが存分に味わえたのは、厳密に言えば1970年代までだったのではないかという気もする。
その70年代、ハンクはトニー・ウィリアムスに引っ張り出された「グレイト・ジャズ・トリオ」での活動と並行していくつかのレーベルにリーダー作を録音しているが、どれも素晴らしい出来だ。特にフランスのBlack & Blueに吹き込んだ3枚のピアノ・トリオものは、ジョージ・ドゥヴィヴィエ(ベース)に加えてオリヴァー・ジャクソンあるいはアラン・ドウソン(ドラムス)という名手をサイドに従えたもので、まあ地味と言えば地味だが、一音一音に精気がみなぎっていてよく聞く。これはそのうちの一枚。ハンクが驚異的に「長持ち」したのはハーモニック・センスが異常に若々しかったからだと思うが、このアルバムでも2曲目あたりの幻想的なテーマ処理でそれが窺える。そして3曲目のような古い曲を、本来のテイストを保ちつつ、それでもカビ臭くなることなくサラッとソロ・ピアノで弾けたのは、おそらく当時でもハンクだけだっただろう(でも、そういえばスタンリー・カウエルもやってたな…)。
_ ir44z7y7pj [<b></b> <b></b> <b></b> <b></b> <b></b>]