2007-01-23
_ [Music] The Soul Man! / Bobby Timmons
1966年の録音。取り立てて出来の良いアルバムというわけではないのだが、個人的に愛聴している。世間的には、当時マイルズのクインテットで活躍していたウェイン・ショーターが参加していることで知られている作品かもしれない。まあ、ベースはロン・カーターだし、ドラムスもジミー・コブなので、どのみちリーダーを除く全員が新旧マイルズ人脈ではあるのですが。ショーターがこういうもろハードバップのセッティングでワンホーンで吹いているのはかなり珍しい(他にはVee Jayに残した初期リーダー作くらい?)ような気がする。
ティモンズが脚光を浴びたのはブレイキーやキャノンボールのバンドでヒットを飛ばしまくった1958年から61年の間の正味わずか3年間で、その後の活動はいかにも地味だ。おまけに深酒の末1974年には肝硬変で亡くなってしまった。もうあと数年生き長らえていれば、ハードバップ・リヴァイヴァルの流れに乗ってキャリア的な復活もあり得たような気がするが…。とは言っても、調べてみて分かったのだがこの人は実は1935年生まれで、ハードバッパーとしてもかなり若い世代に属する。絶頂期は23歳から26歳の間、享年は38歳ということになる。昔の人は二十歳そこそこでアーティストとして完成してしまっているのがすごい(そういえばブラウニーが死んだのも25歳のときだった)。あまりに若くして完成してしまった才能が、当人にとって幸せだったかどうかはよく分かりませんけれど。
ちなみにショーターと言うと昔からSchizophreniaが好きなのだが、このアルバムではあそこで演っていたTom Thumbの(たぶん)初演が聞けます。Schizophrenia収録のバージョンよりもさらにヤクザな雰囲気を漂わせているのがたまらん。
2008-01-23
_ [Life] 多忙
例によって多忙フラグが立っておりました。メールとかの返事できなかった人ごめんなさい。今週残りはたぶん結構ヒマです。ビルボードライブ東京のジム・ホール聞きに行きたい…。というかその前に床屋に行きたい…。
_ [Music] In My Youth / The Visitors (Earl Grubbs & Carl Grubbs)
かなり前に某ユニオンの500円見切品ワゴンセールで買って、それっきり暇が無くて積ん読ならぬ積ん聴状態になっていたのだが、改めて聞いてみたらなぜかハマってしまった。一晩じゅうリピートだ。
アール(テナー)とカール(アルト)のグラブズ兄弟を中心としたグループで、なぜかスタンリー・クラークがベースを弾いている。まあはっきり言って二人ともサックスは下手なのだが、一応コルトレーンのレッスンを受けたそうである。最近では70年代に量産された爽やかなようなドロドロのような奴を称してスピリチュアル・ジャズなどと言うらしいが、これなんかはその手の典型だろう。1曲めのコーダなんかもろ「ネイーマ」だしねえ…(というか、コルトレーンの元妻で曲名にもなったネイーマはグラブズ兄弟の姪に当たるらしい)。たまに兄弟がハモることがあってそこがなかなか気持ちがよい。コルトレーンのGiant Steps以外は自作曲で固めていて、これもまた大したことはないんだがメロディがそれなりにキャッチーでなかなかよろしい。危なっかしいGiant Stepsもなかなかオツなものだ。