2009-01-18 [長年日記]
_ [Reading] 定食屋の定番ごはん
最近は私の友人(主に独り者の男)にも自炊をする人、したい人が増えてきたようだ。これは以前ゆえあってしばらく自分で飯を作らざるを得なかったときに、私が使っていた本。オレンジページの「男子厨房に入る」というシリーズの一冊で、ようするにかつての私のような料理経験皆無のダメ男(プラスダメ女)を想定して書かれたものである。「かわいい奥さんのための〜」とかそういう若妻向け料理本を使う自分を想像すると深刻な精神の不調に陥る危険がある方にはおすすめだ。
内容はと言えば、和定食の定番ごはん、中華屋の定番ごはん、蕎麦屋の丼、洋食屋の定番ごはんという区切りで、それぞれポピュラーな献立が10個くらいずつ載っている。豚のしょうが焼き(ちなみにこのレシピは一手間かけていてちょっとおいしい)とかハンバーグはまだしも、中にはさんまの塩焼きなんてのもあって、そんなもんわざわざ取り上げる必要あるのかとおっしゃる向きもあるだろうが、世の中のキモい男女の大半は、魚を焼くときにはうろこをこそげとるとか、ちゃんと塩を振るとか、そういうごく基本的なことすら知らないのである。知ってる人はこんなもん読む必要ない。あじの三枚おろしのやり方も細かい写真つきで載っている。
もちろん載っているレシピを全部作ってみたわけではないが、私が作ったことがあるものに関して言えば、どれも簡単でおいしかったし評判も良かった。とりあえず全くの料理ど素人でもまともな味噌汁とおひたしくらいはすぐ作れるようになるだろうし、冷や汁とかちゃんとした(レトルトを使わない)麻婆豆腐とか小籠包とか不相応にマニアックなものの作り方も載っているので、当分飽きが来ないだろう。あと、ルーから作るチキンカレーのレシピがベーシックながらなかなかの出来ですよ。写真も旨そうに撮れている。