My Human Gets Me Blues

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2007-03-06

_ [OpenSource] Japan Linux Conference 2007 論文募集

今年も募集が始まりました。なぜか私も審査員です。正直言って私以外の審査員の顔ぶれはなかなかです。締切は7月。一等賞の賞金は20万円。夏休みに遊びすぎておこづかいが足りなくなることが予想される学部生さんには特におすすめ。個人的には、とりあえず英語で論文書いてくれたら点数高いです。

なお、名前が名前なので、たまにLinux(カーネル)がらみのネタしか受け付けないんだろうと勘違いされていることがありますが、そんなこたありません。HURDや*BSDのネタであってもOK。ユーザランドのネタもウェブがらみもOK。PlaggerもOK。ただしプロプライエタリなやつは原則だめ。オープンソース・オンリーということでお願いいたします。あとはバーリトゥードということで、面白ければなんでもありです(本当にウケ狙いのものはぜひLTに)。今年はチュートリアルも認めるようなので、技術的な新規性がなくても中身がちゃんとしていれば採択する可能性はあります。sumii先生の一時間ML入門みたいなのが来たら大喜びですね。

ちなみに、「すでに公刊された論文は投稿できません」というのは、ようするにネタそのものは卒論修論やどこぞのジャーナルに投稿したのと同じでもいいけど、論文そのものの使いまわしは勘弁してね、という意味です。


2009-03-06

_ [Music] Out of Nowhere / Snooks Eaglin

アウト・オブ・ノーウェア(スヌークス・イーグリン)

このところ世間の動きに全く疎くなっていたのでさっきまで知らなかったのだが、スヌークス・イーグリンが先月18日に亡くなっていたそうだ。享年73歳、まあ歳といえば歳だが、そのうちもう一度くらい来日してくれるんじゃないかと思っていたので残念でならない。元々目が不自由だったこともあるし、やはりハリケーン・カトリーナ以後のストレスで体力が奪われたのだろうなあ。

スヌークスはジャズ、ロック、ブルーズその他を通じて私が最も好きなギタリストだが、早い話がギター版ローランド・カークみたいな人で、とにかく良い意味で音楽的に節操が無い。本業はニューオリンズR&Bというかブルーズだと思うのだが、気が向けばフォークギターだのジャズギターだの果てはフラメンコギターだののテクニックがこれでもかとばかりにポンポン飛び出してくる。それが単なるひけらかしではなく、スヌークスの音楽的個性の一部としてちゃんと咀嚼消化されているのが凄い。そういえば吾妻光良氏がどこかに書いていた話によると、スヌークスの演奏は、五本の指が完全に別々に動いている(例えば親指はメロディを弾きつつ人差し指でカッティングするとか)と考えないとつじつまが合わないそうである。私はギター弾けないので奏法的なことについてはさっぱり分からないのだが、確かにスヌークスがただごとでないことを軽々とこなしていることは、私のような素人でも聞けば分かる。象がピーナツの皮を剥くよりすごいことをやるねあいつは、という形容は、スヌークスにも当てはまるものであろう。レパートリーがフカシではなくほんとに一千曲以上というのも私のような物覚えの悪い人間には信じがたいことだ。ただ、少なくとも私にとっては、スヌークスの最大の魅力はその豊かな音色にある。ええ音なんですわこれが。

このアルバムは1988年の録音で、何というかまるで一貫性の無いレパートリーが、スヌークスの剛腕できちんとまとめられているという奇跡的な作品。ジャズのスタンダードをスヌークス風味で料理したタイトル曲も悪くはないが、個人的には、やはりアラン・トゥーサンの名曲Lipstick Traces (on a Cigarette)のカバーが最強に良いと思う。アイズリー・ブラザーズのあれのカバーも良い。とにかく泥臭いところが全く無い、洒脱としか言いようがないアルバムだ。生で見たかったなあ。