2003-09-06 残暑
_ [Music] A Tribute To Cannonball / Bud Powell & Don Byas
プロデューサー業にも力を入れていたCannonball Adderleyが、当時ヨーロッパに長期滞在(「亡命」と言ってもよいだろう)していたベテラン二人にCBSでの吹き込みの機会を与えたもの。ゆえに、本当は「キャノンボールに捧ぐ」ではなく「キャノンボールが捧ぐ」なのだが、結局Adderley死後の1979年まで発表されなかったので今となってはどっちでも良い話だ。
内容的には、比較的好調なPowellに加え、すでに1940年代からヨーロッパに移住していたため本国ではほぼ忘れられた存在になっていたDon Byasが(多少スタイル的に違和感があるが)モダンなセッティングの下でのびのびと吹いていて、なかなか悪くない。選曲も、Duke PearsonのJeannineとか私の好みの曲をやっていてうれしいが、やはりこの時期になるとアップテンポの曲よりもバラードのほうが落ち着いて聞けるようだ。ちなみに、Columbia Legacyからの再発CD輸入盤にはボーナスとしてAdderleyがアルトで飛び入りしたCherokeeが追加されていて、これも興味深い。たぶんAdderleyとPowellの唯一の共演記録だろう。
Don Byasは今となっては歴史の脚注に過ぎない存在だろうが、ジャズの発展においてとても大きな仕事をした人だと私は思う。そのあたりもそのうち暇があったら書けるといいな。
_ [OpenSource] 坂村健書評
まあに書くほどのことでもないのでこちらに。
この坂村健先生のなのだが、二点理解に苦しむ点がある。
GPL(The GNU General Public License; 一般公開仕様許諾書)で有名なFree Software Foundation(FSF)
GPLは仕様を公開しろと言っているんではなくて、ソースを出せと言っているのです。だいたい、GeneralとPublicはともかく、なんで原語にない「仕様」が出てくるのかよく分からない。
nitpickingと思われるかもしれないが、坂村さんは前もどこだったかで「TRONは仕様が公開されているからオープンソースだ」というようなことを話しておられた。ゆえに、本気で「オープンソース==仕様の公開」だと思い込んでいるのではないかと危惧される。
オープンソースというのはソフトウェアのソース、すなわち実装のライセンスに関してある基準(OSD)を満たしているかどうかという話だから、仕様が公開されているかどうかではなく、オープンソースな実装が存在するか否が問題なのだ。RFCで仕様が公開されているプロトコルがあっても、それを実際にしゃべるオープンソースな実装がなければ意味がないのと同じである。
TRONの仕様がオープンなのは大変結構だし、先進的な発想だったと思うが、TRONのオープンソースな実装が存在するとかしないという話ならともかく、TRONそのものがオープンソースだとは言うのは無意味な言説だろう(オープンアーキテクチャとかなら分かる)。だいたいがかわいそうじゃないか(笑)。
もう一点。
ちなみにTRONでは,改良したソフトウェアの開示の義務はない.だから,「組み込みLinuxをITRONの上で動かしてGPLの制約を逃れる手法」などにも利用されているようだ.
parseすべく努力したのですが、意味がよくわからない。最初のセンテンスはわからなくもない(でもこれも実装のライセンスに依存する話だと思う)。それより、なんでITRONの上でLinuxカーネルを動かすとGPLの制約を逃れられるんだ?
2004-09-06
_ [Life] 自転車通学決行
久しぶりに自転車で大学まで行く。疲れました。片道19kmなのだが、信号待ちや歩道橋などのトラップで時間を食われ、結局1h20mくらいかかった。明日はどうすべえか。
最近歳のせいか、筋肉痛が翌日ではなく2日後くらいに襲って来るのが情けないところである。
_ [Food] ニッポンのバーガー 匠味 アボガド山葵
帰る途中、新目白通り沿いにモスバーガー 西早稲田店があったのだが、ここは例の緑モスというのに改装されていて、匠味を扱っていた。店員に聞いて見るとまだあるというので(一日15個限定らしい)、注文してみる。10分ほど待たされた。ハンバーガーだけでおなかいっぱいになるような途方もないサイズにまず呆れる。これでセットとか頼む奴は人生の負け組だと思います。
ハンバーガーとしては、まあ値段相応というか、普通に美味しい。アボガドが乗っているからといって別にとやかく言うほどのことでもない。しかし、驚かされたのはすりおろしの山葵で、これは素晴らしい。よくあるチューブ入りの練り山葵のようにただツンと辛いというわけではなく、むしろ甘味すら感じるような複雑な味わいで、これだけでも食べてみる価値はあると思う。
Before...
_ きた [日記の記述スタイルはtDiaryスタイルでしょうか? もしそうならdoc/README.htmlの「tDiary記述..]
_ tomos [tDiary を使っていないので間違っているかもしれませんが、「詰め詰めに」が「坂村健書評」あたりの行間のことでした..]
_ kayakaya [「ITRONの上でLinuxカーネルを動かすとGPLの制約を逃れられるんだ?」について。 ・日経エレクトロニクス20..]