2015|08|
2006-11-07 [長年日記]
_ [Music] Johnny Hodges With The Lawrence Welk Orchestra
最近ポール・モーリアが亡くなったが、ローレンス・ウェルクもモーリア同様、「シャンパン・ミュージックの王様」としてムード音楽界で確固たる地位を築いたひとである。甘い甘いやつ。でも、それはそれとして、ジョニー・ホッジズ・ウィズ・ストリングスというのはかなりそそられる取り合わせですよね。
あいにくパーカーやブラウニーのそれと違い、ホッジズは全然ソロを取っていない(テーマを吹いて軽くフェイクするだけ)のだが、ホッジズの魅力はあのなんとも言えない「美味しい」音(私はオーネットの次に美味しいと思う)にあるので、これはこれで良いんじゃないでしょうか。
甘いと言っても、ホッジズはいつも通りの揺るぎない吹きっぷりだし、アレンジはベニー・カーターやラッセル・ガルシア、マーティ・ペイチといった当時の(ジャズも分かる)一流どころに発注していて、一点もおろそかにしていない。たぶん、ウェルクのホッジズ、あるいはエリントンへの敬意みたいなものが良い方向に作用したんじゃないかと思う。ジャズが好きな人は馬鹿にして聞いてもみないだろうが(それに聞いたところで失望する可能性もあるが)、悪くないんですよ、こういうの。